感動料秘話

感動料秘話
書き下ろしを始めて、一年が過ぎたころ…

てらきちは、愛媛県、道後温泉のイベントに招かれて、
書き下ろしをしてたそうな。

当時も『感動料一円~』という看板を掲げて書き下ろしをしているところに、小学3年生ぐらいの男の子がやってきて…

※小学3年生…(小)てらきち…(て)

(小) 「にいちゃん1円で書いてくれるの?」
(て) 「書き終えた時にその人が感動した分を気持でもらいよるんや」
(小) 「そうか、ぼくお金持ってないけど・・・」
(小) 「1円でも、いい?」
(て) 「ええよ。」

それから、その子は順番待ちのため列に並び、
1時間以上待ったそうな。
が、しかし、5分おきにその子は…
「ほんとうに1円でいいの?」って(笑)

それも、そうかもしれません、感動料じゃから、みんな金額がバラバラ。
しかも、一円の人はだれもおらず。

ようやく順番が来て、書いたあと…

(小) 「ほんとうにうれしいや!」
(小) 「でも、お金がないから…」
(て) 「1円でええよ。」
(小) 「ありがとう!!」

これが、いままで後にも先にも初めての『1円の感動料』のお気持ちである…。

その後・・・・昼過ぎにお腹が空いてきた、てらきちであったが、長蛇の列のため、昼食を取り損ねていた頃。

なんと!!!!!

「にーーーーーちゃ~~~ん!!」「おなかすいてない?」
って、さっきの子供が、串団子を2本持ってきてくれ、てらきちは飢えをしのいだそうな。

その後・・・・休憩なく書き続け、3時過ぎぐらいに・・・

な、なんと!!!!!

「にーーーーーちゃ~~~ん!!」「おなかすいてない?」
って、さっきの子供が、ぬれせんべいを2枚持ってきてくれ、また、また、てらきちは、飢えをしのいだそうな。

そこで、てらきちは気付いた・・・・。
おまえ、金持ってるやん!!!・・・・・・・・・・。(笑)

・・・ではなく、逆に感動をもらってた。

『子供がこうやって、団子やせんべいを持ってきてくれたお陰で、並んでくれている人たちを断らずに、書き続けることが出来たんだ。お金じゃなく、その子の気持ちをその後も、いっぱいもらっていたんだ。』

目先のこと(金銭)だけにとらわれずに、その時、自分がどう感じたか、うれしかったら、素直にその気持ちにしたがって動くことが一番大切なことだと、気づかせてくれたそうな。

・・・・・ここで、この物語は終わり・・・ではないんです。

夕方、薄暗くなってきたころ、さっきの子供が今度は両手を合わせその中にいっぱいの何かを持ってきて、

「にいーーーーちゃん、これ!!感動料!!」

なんと、家に帰って自分の貯金箱を割って持ってきたらしく、

(小) 「ぼく、この書いてもらった言葉に勇気をもらったよ。」
(小) 「だから、ぼくの気持ち。全部持ってきたよ。」
(て)  ・・・・・。
(て) 「ありがとう。気持ちを全部もらったよ。」
(て) 「ちゃんと、感動料ももらってるし、それに団子やせんべいまでもらって逆に感動をいっぱいもらってるからね。だからそのお金は今度また自分が感動したものに使ってあげて。」

大人でいえば、銀行で全財産を下ろしてきたのと同じなんです。
いくらあったかが問題ではなく、僕が値段を高い安いと判断するんではなくて『その人にとっての心』をいただいている。
だから、僕は今も、ひと筆、ひと筆にその心を込めて書かせていただいています。
そして感動料じゃなかったら、この子との出逢いもなく、気付くこともなかったかもしれません。

すべての人、出来事に日々気付きをいただき、感謝・感謝の毎日です。
いまもなお、てらきちのイベントでは、
『感動料一円~』という看板は掲げられているそうな(笑)